梅雨の合間の晴れ間に、一気に進んだ塗装工事
ここのところ雨続きで、なかなか塗装工事が進まなかったけど、夏のように晴れた合間に、7名もの作業員の大量人員投入で一気に進んで、概要が見えてきた。
コロニアルの屋根材が痛まないようにと塗装するわけだけど、正しく施工しないと逆効果になってしまうという一例を紹介しよう。
単純に塗装しただけだと、上段と下段の継ぎ目部分を塗装の膜で塞いでしまう。ここが塞がると、棟や隙間から風に吹き上げで屋根材の下に浸入した雨が、外に流れていかなくなってしまう。そうなるとコロニアルを打ち付けている釘が防水紙も貫通しているので、流れた雨水が室内側に垂れてきてしまう。
釘の貫通部分から室内側に垂れてきた雨水の跡で黒ずんでいる(コーキングで応急対策した)
コロニアルの継ぎ目の段差部分が塗装の膜で塞がれている
カッターで塗装の膜を切る
皮スキを差し込んでコロニアルを持ち上げると・・・・
溜まった雨水が垂れてくる
このように塗装の膜で、雨水が外に出られなくなって屋根材の内側に水がたまってしまうと、室内側に垂れてきたり、野地板を腐らせてしまう。
屋根材を長持ちさせようとして行う屋根の塗装だけど、正しい施工をしないと逆効果だ。塗装の直後に、このような作業を行うべきだけど、短い工期を要求したり、ローコストの塗装をすると、こういう大事な手間を省かれてしまう。
理想的には塗装の際に、シーラーを2回塗って乾いた直後の工程で「スペーサーを挿入して物理的に浮かして隙間を作ってやる」のが一番だ。当然、通常の塗装以外の手間、材料代が発生するけど、きちんとこういうところまで配慮できる塗装屋さんを選ぼう。(施工の値段だけ見ていると長期的に見て、こういうところで大きく損をすることになる)
雨漏りする家の補修に行ってきた。二階の和室の天井に雨の染みが広がってくるということで、その上の屋根が怪しい。
雨降りの翌日に、下り棟の板金と、下地の木を取り外して確認。棟の中央部分が濡れていることを、はっきりと確認できた。
雨降りで風が強く吹くと、下から吹き上げて水が板金の下から上がってくることが推測できる。
とりあえず防水テープで屋根材の隙間をふさいで、さらにテープの隙間はコーキングで埋めて、板金の隙間から風で雨が吹き込んでも、建物内部の雨が浸入しないように対策した。
闇雲に作業しても、雨漏りを止めるのは難しいけど、雨降りの直後で、どこから雨が漏れているかを確認してから対策したので、多分、今後は大丈夫だろう。
床と壁は断熱材を充填して、内側の壁はなんと漆喰。冬は暖かく、夏は涼しく、快適な犬小屋だ。人が住む住宅のような快適な空間を作った。
床と壁三面には断熱材を充填
内装壁は、本物の漆喰塗りで調湿性を確保
外壁はシーラー二度塗り
その上に屋根用の水性塗料を二度塗りで合計4回塗装
完成した外観
家主さんが入居
気に入ってくれたでしょうか?
いつも仕事を依頼してくれる会社の外壁の塗装を頼まれた。
仕事をしに行ったわけではなく、別の仕事の工事代金の受け取りのために訪問して突然言われたので、何も道具を持っていなかった。「ハケとペンキを買ってきたから、これでやっておいて」と軽く言われたけど、塗装では塗ることよりも、むしろ養生と下地作りが大事なのだ。
ありあわせのダンボール、紙テープ、紙やすり、金属片などを使って何とかやっつけた。
綺麗に洗浄が終わったら、すぐに塗装がはじまるわけではない。
ペンキを塗る前にやる重要な作業がある。それは「養生(マスキング)」と言って、塗料がついてはいけない部分(たとえば、ドアとか窓など)をテープやビニールシートなどを貼り付けてふさいでしまうのだ。これによって塗料が垂れたり、跳ねたりした時に余計なところを汚さないで済む。
建物全体の作業だと相当な量なので、かなり時間もかかるが、この作業の手抜きをすると後で掃除の時にもっと手間と労力と時間を取られてしまう。
何事も段取りと準備が大事ということだ。
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