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2015.05.29

発酵のチカラ(1)/生産工程

5月26日、東京 恵比寿のカルピス本社で行われた『発酵のチカラ』ミーティングに参加してきた。

慣れない都会なので、駅を出たらどちらに行っていいかも、すぐに判らない。駅前の案内地図を見ながら方向を確認する。少し時間がかかっても、この段階で確実に方向や位置を認識しておかず闇雲に歩き回ると、迷ってドツボにハマる。

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無事にカルピス本社に到着

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会場ではカルピスのゆるキャラの「スピルカ」君が迎えてくれた

あまり広告宣伝には出てこなくて、見聞きしないキャラクターだけど、どうせならCMに出演させて、ふなっしー並みに活躍させると面白いと思った。

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会場内の席に案内されて、カルピスウォーターを飲みながら待機

暑い中を駅からテクテク歩いてきたので、一気に飲み干してしまった。甘酸っぱいカルピス独特の懐かしい味だ。スタッフの人が「もう一本いかがですか?」と声をかけてくれたけど、あまり飲みすぎると、この後に差し支えが出そうなので、遠慮しておいた。

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定刻になって、イベント開始。まずは講義。

カルピスの創業者の三島海雲が1908年に西モンゴルを訪れ、そこで体調を崩した時に現地の遊牧民の伝統の、山羊だか羊だかの発酵乳飲料を飲んだら元気になったことが原体験で、帰国後に1917年に恵比寿に会社を興し、カルピスの生産をはじめたそうだ。

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会社の敷地の片隅にある創業者の銅像が出迎えてくれていた

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発売当初のカルピスの商品パッケージ

一番印象に残ったのは「発酵」についての定義だった。これはだいぶ前から「腐敗」との違いが気になっていた。どちらも微生物が食物を分解していくことには変わりないが、その結果が評価する人間にとって好ましいものか、不快なものかで決まってくるということだった。「納豆」などは日本人にとっては発酵食品だけど、外国人にとっては腐った豆ということになる。またチーズのカビなども逆の意味で同様で、外国人にとっては美味しいけど、そう評価する日本人は少ないということもあるだろう。

カルピスの製造工程において、まずは牛乳を脱脂するそうだ。取り除いた脂分からバターを生産しているらしい。これは幻のカルピスバターとして、ごくごく一部の業務用に使われているということだった。

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幻のカルピスバター

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試食させてもらったけど、やわらかでマイルドな風味だった

最初に牛乳を脱脂しないと、さっぱりした味にならないそうだ。牛乳そのものでも発酵に回せるけど、その場合にはこってりした感じになり、品質も安定しないそうだ。

脱脂した後に「カルピス菌」によって発酵させる。このカルピス菌の正体は一種類ではなく、酵母と乳酸菌の二種類あるということだ。

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実際に顕微鏡でカルピス菌を見せてもらった

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丸っこい酵母菌と、棒みたいな乳酸菌の二種類が確認できる

そしてこれらの菌でまとめて一回発酵させるのではなく、一次発酵、二次発酵と二回に分けておこなっているそうだ。それぞれの過程において味がどう変わっていくのか、製品になる前の乳酸菌での一次発酵、酵母菌での二次発酵中の製造過程のものを試飲させてもらうという貴重な機会に恵まれた。

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乳酸菌による一次発酵、酵母による二次発酵

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一次発酵のものは、チーズ、味噌などを連想させる風味/二次発酵のものは、甘酸っぱい感じ

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100年近く続く歴代にカルピスのパッケージは時代とともに変わってきているけど、カルピス菌は「秘伝のタレ」と同じように使い回しされて生き残ってきているそうだ。

カルピス独自の甘酸っぱい味と香りは、子供も大好きで美味しいけど、これは「ただ甘いだけ」ではなく、さまざまな効用があることも科学的に証明されているらしい。まずは「香りによるリラックス効果」。香りをかいだら休息時には神経をやすませてしっかり休めることをラットによる実験で確認しているそうだ。そして、このグループのラットは、閉じ囲まれた場所から積極的に出てくる好奇心の向上も見られるそうだ。

イベントの最後のテーブルごとのグループ討議でも、子育て中のお母さんからただ甘い飲料という印象で効能や機能が良いことがあまり知られてないので、そういうことが解って、子供に飲ませたくなるようになると良い」という意見が出ていた。

カルピス社でも、そういう効能を知ってもらいたくて「酵母のチカラ」というこういうイベントを行っているのだろうが、イメージ先行のテレビCMで、それを上手に打ち出すのはなかなか難しいかもしれない。

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